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長 明彦; Czosnyka, T.*; 宇都野 穣; 水崎 高浩*; 藤 暢輔; 大島 真澄; 小泉 光生; 初川 雄一; 片倉 純一; 早川 岳人; et al.
Physics Letters B, 546(1-2), p.48 - 54, 2002/10
被引用回数:10 パーセンタイル:51.1(Astronomy & Astrophysics)Kr ビームをMo, Pb ターゲットに照射しクーロン励起実験を行った。最小自乗コードGOSIAを用いてKrの5つの低励起状態について6つの行列要素を求めた。2準位の四重極能率がはじめて得られた。実験で得られた四重極能率及びE2換算遷移確率は、N=50同中性子体の励起準位を系統的に再現した殻模型計算と良く一致している。
V.M.Maslov*; 菊池 康之
JAERI-Research 96-030, 68 Pages, 1996/06
アクチニド核の10keV~20MeVの中性子核反応の計算に統計模型を用いた。主要アクチニドの利用可能な実験値は、マイナーアクチニド核種の矛盾ない評価の理論的ツールの開発に活用した。(n,nf)反応閾値以下での評価手法はHauser-Feshbach理論、準位密度の現象論的模型、ガンマ線放出の巨大共鳴模型、結合チャネル光学模型に基づいた。平衡状態及び核分裂の鞍部点における準位密度に対して、対効果、集団運動効果、殻効果を考慮した。準位密度の集団運動効果を入れることは、内側鞍部点の変形の非対称性に基づく核分裂障壁パラメータの値に大きな影響を与える。(n,nf)反応閾値以上の核分裂断面積を矛盾なくフィットするには殻効果を減じなければならないことが判明した。捕獲断面積は(n,n')、(n,f)反応を考慮して計算された。
千葉 敏; 原田 正英*
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(4), p.346 - 353, 1996/04
被引用回数:6 パーセンタイル:50.15(Nuclear Science & Technology)1p-shell核領域における中間エネルギー核データ評価に対する二つの異なる種類の光学模型ポテンシャルの適用性の検討を行った。Walter-Gussの現象論ポテンシャルとJeukenne-lejenne-Mahoux(JLM)による微視的ポテンシャルを用いて断面積、反応断面積、弾性散乱及び非弾性散乱の角度分布を計算し実験データとの比較を行い、JLMポテンシャルがこの質量・エネルギー領域における核データ評価に有効であることが明らかとなった。さらにJLMポテンシャルのパラメータに対する全断面積の感度係数が、半古典的理論から導かれる、強度がエネルギーとともに1/vのように減衰するサイン及びコサイン法則に従うこと等が分かった。
V.M.Maslov*; 菊池 康之
Nuclear Science and Engineering, 124(3), p.492 - 497, 1996/00
被引用回数:7 パーセンタイル:54.39(Nuclear Science & Technology)Uの核分裂断面積を、3keV~7.4MeVにわたり、統計模型で計算した。1MeV以下の断面積で閾値がないUの特徴は、核分裂の二山障壁模型で説明できた。Uの場合には、殻模型の補正により内側障壁が外側障壁により1MeV位低くなるからである。
大島 真澄; 松崎 昌之*; 市川 進一; 飯村 秀紀; 草刈 英栄*; 稲村 卓*; 橋爪 朗*; 菅原 昌彦*
Physical Review C, 40(5), p.2084 - 2090, 1989/11
被引用回数:11 パーセンタイル:58.67(Physics, Nuclear)タンデム加速器からの250-MeV Niビームを用いた多重クーロン励起によりYbの基底状態回転バンドを調べた。-同時計数からI=15/2からI=(27/2)までの7個の新しい準位を同定した。線角分布から23/2までの線分岐比、E2/M1混合比を決定した。また、ドップラー・シフト・リコイル・ディスタンス法により25/2までの準位の核寿命を求めた。準位エネルギー及びM1、E2転移確率には大きな指標依存性がないことがわかった。Rotating Shell Modelによる解析の結果、計算は実験を良く再現することがわかった。また線の効果をspin-upとspin-down軌道で比較した結果、後者のDyの場合には大きいのに対して、前者のYbの場合には小さいことがわかった。このこともRotating Shell Modelで再現することがわかった。
関根 俊明; J.Cerny*; R.Kirchner*; O.Klepper*; V.T.Koslowsky*; A.Plochocki*; E.Roeckl*; D.Schardt*; B.Sherrill*
Nuclear Physics A, 467, p.93 - 114, 1987/00
被引用回数:31 パーセンタイル:82.58(Physics, Nuclear)重イオン核反応C(Ca,p3n)の生成物をオンライン質量分離することによって新しいアイソトープMnを見出し、その崩壊を研究した。このアイソトープの半減期は15010msと決定され、遅発陽子ならびに線スペクトルが得られた。遅発陽子放出の分岐比は(2.71.2)10、遅発放出のそれは最大610と結論した。シングルスとコインシデンス測定からMn崩壊図式を組立てた。これから得られたガモフーテラー強度関数を殻模型計算の結果と比較することによって、Mn崩壊におけるガモフーテラー強度消失ファクター0.530.17を得た。この結果を他の核種の崩壊研究、特にfp殻の鏡映遷移のデータ、と比較して論じた。
関根 俊明; J.Cerny*; R.Kirchner*; O.Klepper*; V.T.Koslowsky*; A.Plochocki*; E.Roeckl*; D.Schardt*; B.Sherrill*
GSI-86-1, P. 41, 1986/00
不安定核MnはGSIオンライン質量分離器を用いた実験により初めて確認され、その予備的な結果を昨年報告した。本報告ではより詳細な実験によるMnの合成と崩壊の研究について述べる。Mnは582MeVのCaビームをCターゲットに照射することによって生成され、FEBIAD-F型イオン源を取付けた質量分離器によって分離された。得られたMn放射能について、シングルス,及びコインシデンス,並びに遅発陽子の測定を行った。これらの結果を崩壊図にまとめ、shell modelによる理論計算と比較した。
熊谷 道一; 常松 俊秀; 徳田 伸二; 竹田 辰興
JAERI-M 83-085, 26 Pages, 1983/06
線形理想MHD安定性解析コードERATO-Jを用いてトカマク・プラズマの位置不安定性(軸対称モード)の解析を行なった。プラズマの平衡として解析的で簡単なSolov'ev平衡を仮定し、プラズマ断面形状の楕円度、三角形度、アスペクト比、磁気軸の安全係数及びプラズマと導電性シェルの問の距離と不安定性成長率との関係を調べた。剛体モデルの妥当性の検討を行なった結果、剛体モデルにおいて平衡外部磁場の減衰指数(n-index)について与えられる安定条件は、三角形度の小さな形状に対してよい近似となることが示された。
中村 幸治; 小関 隆久
JAERI-M 9612, 38 Pages, 1981/08
鉄心のない大型卜カマク装置において、卜ーラス状の真空容器、トロイダルコイル、架台、中心支柱及び受動状態にあるポロイダルコイル等に流れる渦電流、誘導電流を導体間相互の磁気的結合を考慮し求めるため、有限要素回路理論による定式化を行った。それぞれの導体曲面は薄板で近似できるとし、導体曲面間相互の磁気的結合をそれぞれの導体曲面上渦電流固有モード間結合の形でエネルギー積分によって求め、多連続導体トーラス系全体に対する回路方程式を立て再び固有値展開法により解くこととした。この方法は、トーラス断面形状、アスペクト比、抵抗の不均一性等に対する制限を受けない有限要素回路法の利点をそのまま持ち、さらにまた、トカマク装置を構成する構造物の数に対しても制限を受けない。本報告の定式化によって、数多くの構造物からなるトカマク装置実体系の渦電流解析を体系的に行なえる様になった。
大塚 孝治
Interacting Bose-Fermi Systems in Nuclei, p.73 - 86, 1981/00
相互作用する陽子-中性子ボゾン模型(Proton-Neutron Interacting Boson Model;以下P-N IBMと略)の微視的基礎について、著者がエリーチェで1980年6月に行った講演をまとめたものである。この時開かれた会議で行われた他の講演のものと合わせて、発行される。内容は以前にPhysical Review Lettersに投稿した、「Microscopic Basis of the Proton-Neutron Interacting Boson Model」とほぼ同じで、約2倍の長さにして、議論が詳しくされている点のみが異なる。P-N IBMの微視的基礎を正確な殻模型計算と比較しながら論じ、SおよびDという核子対の重要性を示した。次にP-N IBMのスペクトルと正確なスペクトルを比べて、くり込みを含んだP-N IBMが良い近似になっている事を、二つの例について示した。
大塚 孝治
Physical Review Letters, 46(11), p.710 - 713, 1981/00
被引用回数:69 パーセンタイル:93.98(Physics, Multidisciplinary)相互作用する陽子-中性子ボゾン模型の微視的基礎が正確な殻模型計算との比較を行なう事によって研究される。それらの計算によると、Oと2の集団運動的な核子対、それらは各々s及びdボゾンに対応するのだが、四重極集団運動状態に於いて支配的な役割を果たす事が分かる。ボゾン・ハミルトニアンはこれらの核子対から作られ、微視的な基礎を持つ。又、このハミルトニアンには、O及び2以外の核子対の効果も、くり込みの方法によって入っている。結果として得られるボゾンのスペクトルは正確なものとよく一致する。以上の成果は、この模型によって行われてきた現象論的研究に対して、ある程度基礎づけを与える。